『本日は、お日柄もよく』感想・レビュー・あらすじ|究極の、お仕事小説。

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当記事は原田マハ著『本日は、お日柄もよく』の書評です。

この小説は、どこにでもいる普通のOLさんが伝説のスピーチライターと出会うことで「言葉の力」に魅せられて成長していく、究極のお仕事小説です。

スピーチライターという「言葉のプロ」が出てくるだけあって、グッとくる言葉が目白押し。もう、感情揺さぶられっぱなしです。

本を読んで感動したい!思いっきり泣きたい!そんな気分の時にぴったりです。

あなたにとっての、良き一冊となりますように。

目次

『本日は、お日柄もよく』とは?

本日は、お日柄もよく』は、2010年に徳間書店より出版された原田マハのお仕事小説。

「言葉の力」に魅せられて成長していく主人公を描いたストーリー。のちに、テレビドラマ化もされた人気作です。

『本日は、お日柄もよく』あらすじ

『本日は、お日柄もよく』あらすじ

OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 目頭が熱くなるお仕事小説。

『本日は、お日柄もよく』原田マハ著 徳間文庫出版 (2013/6/7)より引用

かつて、こんなに胸が熱くなるお仕事小説はあったでしょうか。

伝説のスピーチライター・久遠久美との出会いによって、主人公・こと葉が成長していくサクセスストーリー。

もともと自分の思いを口にするのが苦手だったこと葉。

なんとなく就職して、そこそこ楽しい日々を送っていたのですが、ひょんなことからスピーチライターの久遠久美と出会い、プロの仕事ぶりを間近で見るうちに、仕事や自分自身と本気で向き合うようになっていきます。

働くサラリーマンの小説はたくさんあるけれど、普通のOLさんが上りつめていくお仕事小説は珍しいのではないでしょうか。

胸が熱くなること間違いなしです。ぜひ手にとってみてください。

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『本日は、お日柄もよく』感想・レビュー

『本日は、お日柄もよく』感想・レビュー

これちょっと、涙なしには読めません。しかも、何回も泣かせにきます。

私もそうですが、日本人は人前で話すのが苦手なことが多く、どうしても定型文に頼ってしまって、気持ちが伝わらないこともしばしば。

作中でもダメなスピーチの例が出てくるのですが、ついついやってしまう、わかるな〜という事ばかりで身につまされました。

それに対して、伝説のスピーチライター・久美さんの紡ぎ出す「言葉」は気持ちを揺さぶってくるものばかり。同じ言葉でも話し方でこんなに印象が変わるんだ……と衝撃をうけました。

久美さんが教えてくれる「スピーチの極意 十箇条」も載っていますので、スピーチ入門書として手元に置いておくと、いざという時に久美さんのような、人の心を揺さぶるスピーチができちゃうかも。

3つのポイントに整理して、本の感想をお伝えします。

POINT1. すべての「がんばる人」へ捧げるストーリー

お仕事小説ですが、何事も「本気で向き合う」というのは、どんな立場・年齢の人にも必要なことですから、社会人だけでなく「すべてのがんばる人」に読んで欲しいと思いました。

とはいえ「がんばる!」と、口で言うのは簡単ですが、本気でがんばるのって、けっこう大変。

主人公・こと葉は、選りすぐりのエリートでもなければ、バリキャリの意識高い系でもなんでもない、いわゆる普通のOLさん。そんなこと葉に、「野党のスピーチライター」という大役がめぐってきます。

戸惑いながらも必死に向き合うこと葉の姿に、初めからできる人なんていない、みんな四苦八苦しながら、必死にがんばっていくことで結果がついてくるんだな。とあらためて気づかされました。

POINT2. 久美さんの紡ぎ出す「言葉」

スピーチライターと聞くと、なにか格言めいた言葉を使ったり、印象的なセリフが出てきたりするのかな。と思っていたのですが、人の心を動かすのは格言ではなく「人の想い」なんだ、と読みきって気づきました。

作中、よく登場するキーワードに「まっすぐ」という言葉があります。
これは、まわりくどいセリフや言い回しではなく、伝えたい想いを聴き手へ「まっすぐ」に伝えることが、結局いちばん人の心に響く。というメッセージが込められていると感じました。

お仕事小説ですから、主人公のこと葉をはじめ、登場人物たちは物語のなかでたびたび重要な決断を迫られます。そんなシーンで彼ら、彼女らは、きまって「まっすぐな人の想いに突き動かされているのです。

あなたにも、経験があるのではないでしょうか?

POINT3. 言葉の力、人の力

ストーリーの中には、心に残る言葉がたくさん詰まっています。中でも特に、印象に残っている久美さんの言葉をご紹介します。

「ほんとうに弱っている人には、誰かがただそばにいて抱きしめるだけで、幾千の言葉の代わりになる。そして、ほんとうに歩き出そうとしている人には、誰かにかけてもらった言葉が何よりの励みになるんだな、って」

『本日は、お日柄もよく』原田マハ著 徳間文庫出版 (2013/6/7)より引用

グッときませんか?普段から「言葉」を扱っている久美さんだからこそ、言葉をかけるよりも効果的な人の力や、そのタイミングを熟知しているんだな。と、しみじみ感じたセリフでした。

『本日は、お日柄もよく』の著者について

本日は、お日柄もよく』の著者である原田マハさんは、小説家になる前からキュレーター(※)という職業に就かれている珍しい経歴の持ち主。

海外在住経験を活かした題材も多く、映画化・ドラマ化された作品も多数。人情味のあるストーリーが持ち味。

※博物館、図書館、美術館などにおいて、展示する資料や作品の管理、鑑定を行専門管理職。

『本日は、お日柄もよく』感想・まとめ

スピーチライターというめずらしい職業を通して、プロの仕事に胸を打たれる。そんな読書体験もいいのではないでしょうか。

現役で働いている方にも、そうでない方にも、すべてのがんばる人に読んでもらいたい。そんな小説です。

涙腺崩壊まちがいなしですので、ティッシュの用意をして、思う存分「言葉の力」を味わってみてはいかがでしょうか。

ぜひ、手にとってみてください。

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この記事を書いた人

これまでに何百冊もの小説を読んできました。その中から特に心に残った一冊を、少しずつ書評としてまとめています。

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