女性も読みやすい歴史小説おすすめ11選

「歴史初心者さん」へおくる、とっつきやすい歴史小説10選

歴史、お好きですか?

私は正直、学生時代は苦手な教科でした。大人になり、観光で神社やお城に行くようになってからやっと「この場所で、あの戦いがあったんだな」という実感が湧いてきて、興味を持ち始めたクチです。

ですが、もともとが苦手だったこともあり、いきなりガチガチの歴史小説はとっつきにくいイメージがあったので、知識がなくても読めるものや、現代語訳になっている「読みやすさ」を重視して、少しずつ開拓している最中です。

今回は、私のような「興味はあるけど、初心者なので何かとっかかりが欲しいな」という方向けの歴史入門編になればいいなと思っています。

あなたにとっての、良き一冊となりますように。

目次

女性も読みやすい歴史小説おすすめ11選

今回は、歴史小説初心者の私でも「読みやすい」と感じた11冊をセレクトしてみました。

これって歴史小説ジャンルなの?と思うような現代っぽい作品から、ファンタジー要素を含むものまでさまざまですので、肩の力をぬいて、気軽に手にとってみてください。

  • 清須会議
  • とっぴんぱらりの風太郎
  • プリンセス・トヨトミ
  • 蒲生邸事件
  • 村上海賊の娘
  • のぼうの城
  • 天地明察
  • 忍びの国
  • 信長の棺
  • 利休にたずねよ
  • 曽我兄弟より熱を込めて

清須会議

清須会議

信長亡きあと、後継者を決めるための会議が清須城にて行われた。

その模様を脚本家の三谷幸喜さんが小説&映画化。およそ歴史小説とは思えないような超フランクな現代語訳で、登場人物たちのシュールなやり取りに笑いが止まりません。

物語は、信長が亡くなるシーンから始まるのですが、自害するシーンの緊張感のなさといったらひどいものです(笑)

今、ちょっと腹の皮を切ってみた。あ、意外と痛い。お腹切るって結構、きついんだね。もうちょっといってみるか。あ、痛ててててて。痛てててて、痛ててててて。やっぱり死ぬのって大変だわ。

『清須会議』三谷幸喜著 幻冬舎文庫出版 (2013/7/25)より引用

絶対、こんなんじゃない(笑)

内容自体はしっかりと史実に基づいているのに、なぜか「これ、歴史小説って呼んでいいんだろうか?」と考えてしまうような軽妙さ。

歴史小説に苦手意識がある方でもぜったい大丈夫。漫才の脚本を覗き見する感覚で、気軽に手にとってみてください。

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とっぴんぱらりの風太郎

とっぴんぱらりの風太郎

主人公は″ニートの忍者″。

戦国時代から太平・江戸の世へと移りゆく中で、忍者としての仕事がなくなり名前通り「プータロー」になってしまった風太郎。そんな彼の運命を、1つのひょうたんが変えていく……。

忍者と聞くとすごい特別な能力の持ち主……かと思いきや、風太郎はいまいちパッとせず、いい感じに脱力感があって、まるで現代の若者のようなユルさに愛着が湧いてしまいます(笑)

そんな彼がふたたび忍者としての命を受け、危険な任務に挑む姿には心を揺さぶられること間違いなし。

笑えて泣ける、時代の狭間を生きた忍びの物語。

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プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ

なにか、おかしい……東京から来た会計検査院の調査官三人が嗅ぎつけた違和感は、400年の長きにわたる豊臣家の秘密だった⁉︎

そう、本書の舞台設定は現代です。大阪府庁の会計検査をきっかけに、大阪城と豊臣家の秘密が明らかになる。という、歴史とミステリーを掛け合わせたエンターテイメント小説

本作は、1つ前にご紹介した『とっぴんぱらりの風太郎』と同じ万城目学さんの著書。ストーリーにリンクしている部分がありますので、続けて読むと理解が深まりさらに楽しめることでしょう。

歴史小説というよりかは、「歴史を紐解く現代小説」とでもいいましょうか。
ミステリーがお好きな方にもおすすめ

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蒲生邸事件

蒲生邸事件

予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた——。

『蒲生邸事件』宮部みゆき著 文春文庫出版 (2000/10/10)より引用

かの有名な″226事件″を下敷きに、現代からタイムトラベルするというSFもの。こちらは昭和初期なので言葉遣いも現代語に近く、普段歴史小説をあまり読まない方でも楽しめると思います。

著者はミステリーの金字塔・宮部みゆきさん。ミステリー・SF好きにもおすすめです。

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村上海賊の娘

村上海賊の娘

瀬戸内海を代表する、村上海賊の当主の娘として生まれた景(きょう)。父から受け継いだ圧倒的な強さで、男たちと共に海賊として従事しています。

ある時、織田信長との長引く戦で疲弊した大坂本願寺から、助太刀を頼まれた村上海賊。加勢することになり、景も出陣することに。果たして村上家の運命は……。

この戦いは、後にいう石山合戦のほんの一部を切り取ったもの。

地元では海賊として充実した日々を送っていた景が、はじめて参加した戦で見たもの、感じた違和感、戸惑いを女性目線で追った、一味ちがう歴史小説。

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のぼうの城

のぼうの城
のぼうの城

豊臣秀吉の「日本三大水攻め」のひとつに数えられた忍城の戦いを題材とし、戦を仕掛けられた側の成田家目線で描かれたストーリー。

主人公の成田長親(通称・のぼう様)は、現在の埼玉県にある忍城を本拠地とした成田家の嫡男。

秀吉に戦を仕掛けられ、ピンチを向かえた成田家を統率することになるのですが、いわゆるリーダータイプではない彼の、総大将としてのお手並みはいかに⁉︎

リーダーの在り方とは?を問うてくる歴史小説。
現代を生きる私たちにも、仕事やチームワークに悩んだ時の「気づき」になるかもしれません。

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天地明察

天地明察
天地明察

時は江戸時代。当時、全国各地でバラつきのあった暦(こよみ)を統一するべく奔走した男の物語。実在した渋川春海をモデルに、暦統一までの挫折と苦悩の20年を描いたストーリー。

「暦」とは時間、月、曜日のことですね。今私たちが認識している「時間」も、じつは彼が計算して導き出してくれたものです。彼のおかげで、私たちは同じ時間を生きることができ、待ち合わせができるんですね。

日本時間」はどうやって統一されたのか?渋川春海の人生とともに、読み解いてみてください。

忍びの国

忍びの国

織田信長の息子・織田信雄と、伊賀の忍び勢との間で勃発した「天正伊賀の乱」。

領土を拡大したい織田軍と、戦に勝つことで箔をつけ、資金を稼ぎたい伊賀勢。武家vs忍びという異色の戦いを、伊賀一の強さを誇る主人公・無門の目線で追ったストーリー。

感情を持つことを許されず、常に非情でいることを求められた忍びの男が、伴侶を得たことで変化していく切ない歴史小説

史実をもとに描かれていて、主人公の無門とその奥さん以外は基本的に実在した人物です。戦いの背景もくわしく説明されているので、歴史に詳しくなくても大丈夫。

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信長の棺

信長の棺

信長の遺体がない——。
本能寺の変で命を落とした織田信長の遺体が見つかっていない。というエピソードはご存知の方も多いのではないでしょうか。

本作の主人公は織田信長の伝記である『信長公記』を書いた太田牛一。実在した人物です。信長亡き後、彼のルーツを訪ねて歩き、行方不明の遺体の謎を追っていくストーリー。

織田信長をモチーフにした歴史小説は数多くありますが、彼の生い立ちや幼少期にまで迫っていく内容は珍しいのではないでしょうか。

読者も主人公とともに、織田信長のルーツをたどることができます。
ぜひ手にとってみてください。

利休にたずねよ

利休にたずねよ

千利休。名前は知っている人も多いのではないでしょうか。そう、お茶の文化を広めた人ですね。当時はお茶を立てるプロである「茶人」という職業がありました。

では、彼の生涯がどんなものであったのかはご存知でしょうか。武将でも何でもない彼の名が、なぜ近年になってもこれほど知れ渡っているのか。本作では、茶人としての彼の人生を紐解いていきます。

ストーリー構成が秀逸で、読了後、思わずもう1度読み返したくなってしまうこと間違いなし。

歴史物ですが、利休のセンスや才能に触れる気持ちで芸術家の伝記として楽しんでもらえるかと思います。ぜひ手にとってみてください。

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曽我兄弟より熱を込めて

曽我兄弟は、平安時代末期から鎌倉時代にかけてを生きた武士です。

元々は伊豆半島の半分を治めるほどの力をもった伊東家の生まれである2人。しかし、源頼朝の寵臣・工藤祐経に父親を殺されたことから、人生が一変します。

父親を殺された被害者であるはずの曽我兄弟に待っていたのは、復讐の恐れがあるとされ、理不尽に冷遇される日々。

幼心に仇討ちを決意した兄弟の壮絶な物語——。

悲しいシーンが多いですが、強い思いは、時として人の心を動かす。という熱い心意気も感じさせてくれるストーリーです。

勇気が出ない、一歩踏み出せない時には本書を手に取ってみてください。彼らがヒントをくれるかもしれません。

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幻冬舎
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歴史小説11選まとめ

今回は、歴史小説初心者の私でも「読みやすい」と感じた11冊をご紹介しました。

歴史小説はハードルが高い。学生時代歴史はあまり得意科目ではなかった。そんな方でも手に取りやすいよう、現代語訳や読みやすさにこだわってセレクトしました。

今回ご紹介した作品が、あなたの世界をひろげるきっかけになったら嬉しいです。

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