『銀河鉄道の夜』感想・レビュー・あらすじ|児童文学に学ぶ人生観

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当記事は、宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』の書評です。

言わずと知れた名作ですが、読んだことはあるでしょうか?

国語の教科書に掲載されたこともあるので、授業で習ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。

児童文学と言われている作品ですが、今回はあえて大人のあなたへおすすめしたいのです。

子供の頃とはまた違った感じ方に、新たな発見があるかもしれません。

あなたにとっての、良き一冊となりますように。

目次

『銀河鉄道の夜』あらすじ

『銀河鉄道の夜』あらすじ

本書には、表題作の『銀河鉄道の夜』をはじめ、14話の童話が収録されています。

なんだかお得感がありますよね。ストーリーに繋がりはないので、好きなところから少しずつ読めるのも嬉しいポイント。

穏やかなストーリーが多いので寝る前のほんのひと時、ベッドサイドで読むのにぴったりです。

ぜひ手にとってみてください。

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『銀河鉄道の夜』感想・レビュー

『銀河鉄道の夜』感想・レビュー

表題作は子供の頃に読んだことがあったのですが、あの頃には気づけなかった発見がたくさんあり、違った楽しみ方ができました。

ファンタジックなストーリーの裏に教訓が隠されているような内容もあり、自分だったらどうするだろうと考えさせられることもしばしば。

忙しい日々の中で忘れがちな大切なことを教えてもらったような気がします。

3つのポイントに整理して、本の感想をお伝えします。

宮沢賢治といえば、『注文の多い料理店』もおすすめ。こちらは本書よりもファンタジー要素が強く、ショートストーリも多いのが特徴です。

POINT1. 主人公の境遇

本書には14編の童話が収録されているのですが、演奏が苦手なチェロ弾きや、他の鳥たちからバカにされている鳥など、どの主人公も少しかわいそうな設定で登場します。

ですが私はこの設定こそが、長年多くのファンに親しまれ、読者を惹きつけている要因だと思いました。

どの主人公も自分に自信が持てずに落ち込み、それでも状況を変えようともがいていて、その姿から勇気がもらえるストーリーばかり。

宮沢賢治はかつて高校教諭をしていたこともあり、努力することの大切さを読者の私たちにも伝えたかったのではないでしょうか。

子供だけでなく、大人のあなたの背中も押してくれるようなストーリーがきっと見つかるはずです。

POINT2. 余韻を楽しむ読後感

さまざまなストーリーが収録されている中でひとつ特徴を挙げるとすれば、はっきりと結論づけないラストでしょうか。

なかには教訓めいたストーリーもあるのですが、善悪のジャッジをしないことで、読者が自分の気持ちと向き合う余地を残してくれているように感じました。

教科書への掲載頻度が高いのも納得ですね。

何が正解かではなく、読み終わってどう感じるのか、自分の心の声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

POINT3. 美しい風景描写

ストーリーの中には素敵な言葉で紡がれた美しい星空田園風景が度々登場し、読んでいるだけで心が癒やされていくのを感じます。

ご自身の出身地である岩手県の豊かな自然と、農業大学出身という経歴も手伝ってのことなのでしょうね。

便利な世の中になった今だからこそ、たまにはデジタルな日常から離れて美しい自然の中で過ごすような体験はいかがでしょうか。

忙しくて旅行に行く時間が持てなくても大丈夫。本を開けば、自宅にいながら美しい世界に触れることができます。

『銀河鉄道の夜』感想・まとめ

今回は、名作『銀河鉄道の夜』をご紹介しました。

子供の頃に読んだことがある方もない方も、大人になった今だからこそ気づけること、考えさせられることがたくさん詰まっています。

まっさらな気持ちで向き合うことで、新たな発見があるかもしれません。

ぜひ手にとってみてください。

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