『そのときは彼によろしく』感想・レビュー・あらすじ|人を好きになる、ピュアな気持ちを味わう

『そのときは彼によろしく』感想・レビュー・あらすじ|人を好きになる、ピュアな気持ちを味わう
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当記事は市川拓司著『そのときは彼によろしく』の書評です。

今回は、ピュアな記憶を思い出させてくれる恋愛小説をご紹介します。

悲しい気持ちになるような展開ではなく、読み終わった後に人を好きになるっていいな。と思わせてくれる作品です。

眠れない夜に、そっとページを捲ってみてください。
あなたの心をじんわりと温めてくれることでしょう。

目次

『そのときは彼によろしく』あらすじ

『そのときは彼によろしく』あらすじ

小さなアクアプラント・ショップを営むぼくの前に、ある夜、一人の美しい女性が現れる。店のドアに貼ってあったアルバイト募集のチラシを手にして——。採用を告げると彼女は言った。「私住むところがないの。ここに寝泊まりしてもいい?」
出会うこと、好きになること、思いやること、思い続けること、そして、別れること……。この小説に書かれているのは、人間の持つ数多くの優しさと心の強さです。

『そのときは彼によろしく』市川拓司著 小学館文庫出版 (2007/4/11)より引用

生涯でたったひとりの女性を探し求めている、ピュアで奥手な主人公・智史。

そんな彼の経営するアクアプラントショップに、アルバイトとして応募してきた謎の美少女・鈴音。

女性はあまり得意ではないはずなのに、鈴音とは不思議とリラックスして話せる。なぜだか、はじめて会った気がしない。

ベールに包まれていた謎が少しずつ明らかになる時、彼が下す決断は?

読み終わった後に心がほっこりと温かくなる、純度100%の恋愛小説ここにあり。
ぜひ手にとってみてください。

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『そのときは彼によろしく』感想・レビュー

『そのときは彼によろしく』感想・レビュー

人を好きになるっていいな。読了後、そんな風に思わせてくれる、あたたかいストーリーでした。

およそアラサーとは思えない純真無垢な恋路にきゅんとしたり、時には切ない気持ちになったり……500ページ近くある長編なのですが、恋愛漫画のような感覚であっという間に読みきってしまいました。

ですが、ファンタジー要素もあって隠されていた秘密が少しづつ明らかになるにつれ、ストーリーの見方も変わっていきます。

ちょっぴり不器用で上手くいかない会話も含めてきゅんとしたり、ピュアな世界観に浸ってあたたかい気持ちになれる作品です。

3つのポイントに整理して、本の感想をお伝えします。

POINT1. ピュアな世界観に浸る

このストーリーに登場する人たちは30歳前後のもういい大人なのですが、10代のまま時が止まってしまったような、ピュアというか、擦れていない印象を受けます。

主人公に至っては、「最愛のただ1人を探している」とか言ってしまうような純粋さ。

はじめはこの年齢にそぐわない純真さに違和感を覚えますが、この要素こそがストーリーの要となってきます。

人を好きになる気持ち、大切に思う気持ち……今パートナーがいる方も、そうでない方も相手への接し方、自分の在り方を見つめ直すきっかけをくれる1冊です。

POINT2. 隠された謎

主人公の営むアクアプラントショップにアルバイトとして応募してきた、謎の美少女・鈴音。

無事採用になり、物語は一見穏やかに進行します。しかし、何かベールに包まれているような不思議な雰囲気も漂っていて……。

現在と回想シーンが交互に進み、だんだんと明らかになっていく事実に、より一層切なさが増していきます。

好きだからこそ言いだしにくいことって、誰しもありますよね。

傷つけたくない、引かれたくない、嫌われるかもしれない……その問題とどう向き合うかは人それぞれですが、それを受け入れてもらえた時、乗り越えられた時には絆が生まれるもの。

あなたも一歩踏み出すきっかけをくれるかもしれません。

POINT3. この小説のジャンルは?

本書は恋愛小説なのですが、ファンタジー要素も含まれていることで物語全体に不思議な雰囲気が漂っています。

それでいて、会話は理知的で淡々としているのもなんだか面白くて。

純愛×ファンタジー×理知的な会話という、3つの要素が絡み合って独特な世界観を演出しているように思えました。

感情を激しく揺さぶってくるようなタイプのストーリーではないので、不思議とリラックスして読めました。

眠れない夜にもおすすめです。

『そのときは彼によろしく』感想・まとめ

今回は、ピュアな記憶を思い出させてくれる恋愛小説をご紹介しました。

かつての「あの人」を振り返るも良し、今そばにいてくれるパートナーへの気持ちを深めるも良し。

眠れない夜にベッドサイドでひっそりと読みたい、そんな1冊です。

読了後、じんわりとあたたかな気持ちにしてくれる純愛小説。
ぜひ手にとってみてください。

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この記事を書いた人

これまでに何百冊もの小説を読んできました。その中から特に心に残った一冊を、少しずつ書評としてまとめています。

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